南インドのカレーについて

ご無沙汰してすみません。

今日は南インドのカレーについて解説していきたいと思います!

1.南インドとはどこら辺を指すのか。
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まず、南インドって具体的にどのような地方を指すのか?というところから解説していこうと思います。画像の赤色の部分がいわゆる南インドとされる地方です。

構成する州としては、ハイデラバードのあるテランガーナ州アンドラプラデシュ州、ビーチやフランシスコ・ザビエルが眠るゴア州、インドのシリコンバレーよろしくバンガロールのあるカルナータカ州、チェンナイのあるタミルナドゥ州、識字率100%、平均寿命の高さ、公衆衛生の良さ、殺人率の低さ、どれをとってもインドでトップレベルを誇るとされるケララ州などがあります。

2.南インドのカレーと「インドカレー」
「南インドのカレー」と一口で言っても、「インドカレー」とはどう違うんだ、と思う人もいるはずです。皆さんが普段よく指すインドカレーは、ナンを主食にバターチキン、ほうれん草カレーやコルマカレーといったちょっとコッテリしたカレーが多く登場すると思います。それらは主にパンジャーブ地方やムガル帝国由来のムガル宮廷料理といったものなのです。多様性あふれるインドでは、場所を変えれば人種や宗教だけでなく、もちろん料理だって大きく違ってきます。いわゆる「インドカレー」だけだと、インド料理のほんの一面だけしか見れていないんですね。大変もったいないことです。豚の角煮のようなカレーや、蟹や貝のカレーはなかなか日本で見ることはできません。しかし、今回取りあげる南インドのカレーは、日本でも都市部ではよく見られるようになり、薬膳カレーとして取り上げられ有名になってきていると思います。

3.南インドカレーの種類について
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(photo by KARTY JazZ)

では、南インドのカレーにはどういったものがあるのでしょうか。まず、バナナの葉っぱの上にご飯やカレー、炒め物を載せて手で食べるミールスという南インド独自の定食スタイルがあります。最近では、金属製のプレートに載せて、スプーンなどで食べる人が若い人を中心に増えているそうです。

カレーの種類としては、トマトと胡椒のスープ「ラッサム」、野菜と豆のカレー「サンバル」がとてもメジャーです。それ以外には、ひき割り豆の「ダールカレー」、豆と野菜を煮込んだ「クートゥ」、スパイスの炒め料理「ポリヤル」などがあります。肉料理では、チェティナード料理でスパイスをふんだんに使った「チキンチェティナード」、ケララ州の「ケララスタイルチキンカレー」、南インドのタンドリーチキンのような「チキンロースト」(タンドールは使いません)、ゴア州の「ゴアフィッシュカレー」、同州キリスト教徒が多いからこそ成り立つ(?)豚肉のカレー「ポークビンダル」といったものがあります。実際使われているメインの具材自体は北インドのそれとあまり変わらないと思うかもしれません。しかし、使われているスパイスやカレーのベースにおいては、違う点がいくつかあるので、それぞれ挙げてみましょう。

・カレーリーフを使う。
「カレーリーフ」とは、その名の通り葉っぱ(オオバゲッキツという木の)です。それを油で炒めて(テンパリング)使います。テンパリングすることによって、ブドウのようなガソリンスタンドのような(?)なんとも言えない芳香な香りが立ち込めてきます。乾燥したものはほとんど香りがないので、実際に使う際は生(沖縄から取り寄せるか、家庭菜園で)のものか冷凍(通販やアメ横で買えます)のものを使いましょう。

・マスタードを使う。
ブラウンマスタードシードと言われるものをよく使います。これは東インドのベンガル地方の料理でもよく見受けられます。テンパリングするときにパチパチはじけるのは中々見ていて面白いです。独特な甘くて香ばしい香りを演出してくれます。

・タマリンドを使う。
タマリンドは酸味のある果実で、それをペーストにして野菜や魚のカレーに使います。

・ココナッツを使う。
ココナッツミルクや、ココナッツの粉を混ぜて料理に使うことがよくあるようです。ゆえにタイカレーによく似た形相を呈することもありますが、先述の通りカレーリーフを使ったり、タマリンドを使う点でタイカレーとは大きく異なってくると言えます。

そのほかにも色々と特徴はありますが、続いて「インドカレー」と言えばナンを真っ先に思い浮かべると思いますが、南インドにナンはあるのか?について説明します。

4.南インドの主食は
南インドのカレーでナンを食べることはまずありません。その代わり、チャパティや米をよく食べます。米も長細いインディカ米だけでなく、丸っぽいジャポニカ米のようなものも実はあります。また、ナンと素材は同じですが、タンドールではなく鉄板で焼くパロタという渦巻きデニッシュパンもあります。個人的には、自宅ではナンを焼くのではなく、パロタを焼いて北インドのカレーを食べたほうが簡単だし美味しいのでお勧めです。

5.カレーだけじゃない!南インド料理の魅力
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南インド料理の魅力はカレーだけにとどまりません。ティファンと呼ばれる軽食も大変にお勧めです。

まず、米粉と豆粉で作ったクレープ「ドーサ」(写真参照)は、野菜カレーのサンバルや、チャトニといったソースにつけて食べます。これは大変お勧めしたいです。まずはスパイスの効いたポテトサラダをクレープで巻いた「マサラドーサ」を注文してみましょう。そして、外側の皮をちぎって、それを白いココナッツチャトニや黄色いカレーのサンバルにつけて食べます。そうしたら今度は、ドーサの中心を割って、中のポテトサラダと一緒に食べてみましょう。筆者も書いていてお腹がすいてしまいました。

また、豆粉のドーナツ「ワダ」や米の蒸しパン「イドゥリ」もお勧めです。お気付きの方もいると思いますが、ほとんど豆でできているので健康にもとても良いんですね。

6.ミールスの食べ方について
最初に紹介した南インドの定食「ミールス」ですが、南インドのカレーを初めて食べる人には色々な種類のカレーが楽しめるのでとてもお勧めです。しかしいざ食べてみようとすると見慣れない配置に戸惑ってしまうと思います。そんな時はこの記事を是非とも見返してみてください。

では食べ方についてですが、基本的にはプレートの周りを取り囲んでいるカレーを、プレートの中心にあるごはんにかけて食べていきます。カレーは好きな順番で食べていきましょう!(※)

ごはんの上に薄焼きのせんべいが載っていると思います。それはパパドというものです。箸休めに食べるのもよし、割ってごはんに振りかけて食べるのもよしです。ごはんのそばにソースのようなものが載っているかもしれません。それがチャトニ(チャツネ)です。チャトニは、カレーと混ぜて食べれば味を変化させることができます。ドーナツか平べったいたわしの様な揚げ物「ワダ」があれば、それにチャトニにつけて食べてみましょう。

カレーは一種類ずつ食べるのものいいですが、折角なので色々な種類のカレーをご飯の上で混ぜ合わせて食べてみましょう。そうすることで味の変化を楽しむことができます。少し辛いなと感じたら、ヨーグルト(ヨーグルトサラダの場合もある)と混ぜて辛さを和らげましょう。

サンバル、ラッサム、ご飯はお代わりが出来る場合もあります!ぜひとも挑戦してみましょう。

(※)順番には諸説があります。ラッサムが先か、サンバルが先かなどはたまに議論されています。個人的には胡椒の効いたラッサムを最初に飲むことで胃腸を活性化させてからカレーに移る、とどっかで見た記述を参考にそれを踏襲したやり方で食べています。

7.東京ではどこで食べることができるのか?
では、南インドカレーはどこで食べることができるのでしょうか?お勧めのお店をいくつかご紹介します。

①南印度ダイニング(中野と川口)
②ケララの風Ⅱ(大森)
③ポンディバワン(武蔵新田)
④ケララバワン(練馬)
⑤スパイスマジックカルカッタ南口店(西葛西)
⑥ダクシン(八重洲と東日本橋)
⑦ダバインディア(八重洲)
⑧エリックサウス(八重洲)
⑨アーンドラダイニング(銀座)
⑩ダルマサーガラ(東銀座)
⑪ヴェヌス(錦糸町)
⑫アーンドラキッチン(御徒町)

などなど…正直もっとお勧めしたいお店はありますが紹介しきれません!
どこのお店も「南インド料理」で一括りにはしがたく、それぞれ地方の料理の特色がでていると思います。

ディナーのミールスは高くて…という方は、是非ともランチミールスを食べてみることをお勧めします!南インド料理は一度食べたらきっとはまること間違いなしです。この機会にご友人と足を運んでみてください。

※記事の画像はクリエイティブコモンズの規定に沿って使用しています。

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